2021年
8月
18日
水
もう20年以上使っているでしょうか。レーズで使用するスポンジ状の弾性砥石です。
乾燥していると石の様に硬いですが、水に浸けておくとスポンジの様に柔らかくなります。
私も誰だったか・・・に教えていただいて知ったのですが、意外と知られていない様なので紹介してみます。
基本的には床用レジンやスプリント、矯正装置など大きなレジンの研磨に使います。
磨き砂と併用すればカーバイドバーで形態修正後すぐにいけます。磨き砂を使わなくても磨けますが、サンドペーパーで軽く凹凸は取っておいたほうが良いです。レーズで回転始めに水が飛ぶので気をつけつつ、低速回転で気持ち押し付け気味にするとよく磨けます。レジン表面の状態は艶が出る一歩手前な感じで、広範囲で滑らかな面が出ます。
リベースや義歯修理など、診療室でもレーズを用いている先生は結構いらっしゃいますが、磨き砂を使わなくてもそれなりに研磨出来て時間短縮出来るので便利だと思います。砂まみれにならないので清掃が楽だったり、研磨の状態も確認しやすいです。
粘膜面や床縁のエッジも程よく丸まるので、診療室ではこれで終了して問題ないでしょう。
難点は細かい部分に入らない事、まーまー良いお値段する事でしょうか。
ちなみに先日出入の材料屋さんから購入した時は5個入り5600円(税抜き)でした。
某Feedでは5490円(税抜き)、某Ciメディカルでは4527円(税抜き)でしたので、仕入れ先で結構違うかもしれません。
昔の記録を調べたら2014年は3000円台だったのに2017年には4000円台、2019年には5000円台になっていました。
なんだかな〜。
文字にしてたら紹介したく無くなるくらいにはイラっとしてきました。
PVA 新デントポリッシャー サンデンタル株式会社(メーカーサイト)
2021年
8月
17日
火
昔々、仕事で使うカメラは一眼レフが必須でした。
フィルムからデジタルへと変化はしましたが、今も基本的には変わっていないと思います。
そのうちにストロボに一手間加えたコンパクトデジカメが簡易記録用としていくつか出てきました。小さくて軽いし衛生士さんがちょっと使うには便利なのでしょう。そのうちスマホで撮ってシェード写真とかに使われるかも・・・なんて笑い話の様に技工士同士話していました。
出ていました!
スマホ用シェードテイクのアプリ。その名も「色調採得アシスト」
以前同級生のLineグループで知ったのですが、インストールしたままになっていました。
どこかの技工所さんが作った様ですが詳細はわかりません。使い方は非常に簡単でマニュアルも必要ないレベル。ガイドに合わせて撮影後、あらかじめ登録してある技工所へ即時送れるというもの。その際に患者名とシェードの指定、メモも入力できますが、タップして入力できるので手間はかかりません。
実際に使ってみました。
一人で開口器を抑え、シェードガイドを合わせて撮影したので本来の結果とは違うかもしれません。シェードガイドは松風のガミーにはめていますが、あった方が便利です。
あくまで主観的感想ですが無いよりは良いと感じました。私のスマホはiPhone7なので最新機種とは結果が違うでしょうけど、イメージはなんとなく伝わります。
(画像はリサイズのみ行っています。)
一眼レフ以外のカメラの問題点として被写界深度が浅いということが挙げられます。簡単に言えばピントの合っている範囲が少ないということですが、これはどうにもなりません。色調については細かく言えば色々あるのでしょうけど、なんのカメラで撮影してもお互いに見る環境(モニター)が違うので調整は必須です。
ケースによってかける手間が違うのは如何ともし難いですが、保険点数に加算できる様ですし指示書に指定シェードを書くだけよりは良好な結果が得られやすい様に思いました。
2021年
8月
14日
土
緊急事態宣言が出る前に友人と群馬県立館林美術館へ行ってきました。
何度か訪れているお気に入りの美術館で、フランソワ・ポンポンの作品所蔵数が多いのが売りですが、今回は面白そうな企画展を観るのが目的です。
ネットで見つけた面白画像をスクラップしているのですが、その中に野口哲哉氏の作品を揶揄したものがあったのが知るきっかけでした。
宅急便をテーマに集めていた中の1枚ですが、気に入ったものを印刷して、技工物を発送する箱に時折貼ってほくそ笑んでいます。
展覧会の作品は主に鎧を纏ったフィギィアなどの立体作品が多かったのですが、絵画や製作資料なども展示されていました。
とにかく作品数が多く自分で予想していた3倍くらいはあり、まさに圧巻の展示。
また、最後の展示室は写真撮影が許可されていたのも通常無いことなので驚きました。
まだ自分がティーンエイジャーだった頃に五月人形の製造アルバイトをしたことがあり、兜や甲冑はなんとなしに見慣れたものだったのですが、それよりも小さい縮尺で緻密な作品は魅入ってしまいます。ミニカーもそうですが、精緻なミニチュアはそれだけで心踊ります。
作品のスネ毛なんかも雑然とした作業場で黙々と1本ずつ植えたのかな・・・とか、フィギュアの王道は美少女なんだろうけど、よくもオッさんばかり作って・・・などと想像しつつ楽しめた展覧会でした。
また、架空?の家紋や〇〇家の兜、鎧一式なども作られており、確かルイ・ヴィトンのモノグラム柄は日本の家紋からヒントを得てデザインされたものだと記憶していたので、ヴィトン柄の甲冑とかありそうなどと話していたら似た様なものが・・・
シャネルとのコラボ甲冑一式。シャネルのアイコンが入った黒い甲冑でしたが、残念ながら撮影はできず。ブランド好きの武将だったら着ていそうな妄想が面白い。ビルケンシュトックの靴を履いた武将は撮影できました。
色々と妄想しながら製作するのは楽しいんでしょうね。ぜひ技工士諸氏にも見に行ってもらいたいとは思いますが、コロナ次第でしょうか。早期接種対象の医療従事者ではない技工士の私も、9月にワクチンの予約がようやくできました。早く収束してほしいものです。
あとで知った事ですが、現在は京都で秋からは名古屋でフランソワ・ポンポン展を開催しているそうです。
どおりで館林美術館に常設展示されているポンポンの作品が少なかったわけだ・・・旅に出ていたんですね。こちらもオススメです。