私の周りでは模型用のシリコン材料があるということを知っていた方はほとんどいません。
自分でも何がきっかけで使い始めたのかは覚えていないのですが、あると便利な材料なのです。
元々は口腔内で修復するのには難しい様なレジンインレーなどを、ハイドロで印象してすぐに模型に起こすのを目的とした材料の様です。流す時のフローも良く、ナイフでトリミングも出来て分離材も必要ありません。私は主にコーヌスの義歯修理用模型材として活用しています。外冠に石膏を流すのには無理があり、パターンレジンで起こすのが一般的ですが、時間もかかるしレジン外冠の場合はエラいことになります。そういった場合に支台部分だけシリコンにしたりすると具合がいいのです。
パテタイプやバイト材のシリコンでも同じ様なことができるのでは?と思われるかもしれませんが、フローと硬さがかなり違うのです。
私の使ったことがあるのはParkell社のMACH II(マック2)とMACH -SLO(マックスロー)しかありません。他にモリムラ扱いの「EZ-COPY ファストンダイ」という製品もある様ですが、時節柄デンタルショーも無くどんな感じか確認できていません。
MACHの二つの製品の大きな違いは硬化時間です。ベージュのMACH IIは私には硬化が早すぎて気泡を入れてしまうなど失敗することが多いのですが、イエローのSLOだと余裕を持って印象や義歯に流せるのです。
頻繁に使うほどではないのですが、先日たまたまフレーム試適したコーヌス義歯をアルタードキャストで模型を修正することになりました。石膏を削るのが大変なのと、前装した外冠マージンに余計なダメージを負わせたくなかったため、シリコン支台の石膏模型を製作しました。その時に残量が少なかったので注文しようとしたら、在庫限りで販売終了との事。元々扱っているのはFEEDだけかな。
あ〜やっぱり売れないからか〜と思って、メーカー本国のホームページを見たら記載が見当たらない。もしかしたら製造中止なのかもしれませんね。MACH IIの方は大丈夫な様ですので、SLOの在庫がなくなったら変えざるを得ない状況です。
最近材料が残念になっていることが多い様な気がします。