長年使ってきた人工歯が無くなるという噂を聞き、どうなるんだろうと心配していました。
イボクラールビバデント社のオーソシット(SR Vivodent S・SR Orthosit S)です。
前歯はビボデント(SR VivodentからSR Vivodent Sへ)、臼歯がオーソシット(SR OrthositからSR Orthosit Sへ)ですが両方とも末尾にSがついてリニューアルするそうです。
前歯のビボデントは使っていなかったのでまぁいいや~という感じですが、臼歯は四半世紀も使ってきたので変化が気になります。
結論から言えば色・形・材質が変化したようです。
もう別モノじゃないか !と思いましたが、どうやらビッグマイナーチェンジといった様相です。
メーカーサイト Ivoclar Vivadent (パンフレットをダウンロードできます。)
形態
今まで臼歯はN ノーマル、K クロスバイト、T オーバーバイトと3種類ありましたが、N ノーマルに準じた1種類になるようです。形自体はあまり変わっていないとの事。前歯はワイドネック(歯根が太い)となり、表面性状もよりリアルにしたようです。
材質
今までUDMA(ウレタンジメタクリレート)+無機フィラーのイソシットというイボクラール社オリジナルのレジンが使われていました。発売から結構な年月が経ちましたので、多少のブラッシュアップはしたようですが劇的変化はないようです。逆にその方が安心かな。(笑)
メーカー曰く、耐摩耗性か改善され、且つデジタルデンチャーを想定したデジタルモールドになったそうです。
デジタルデンチャーなる言葉は耳馴染みないのですが、形態データがCAD/CAMに取り入れられることにより、PC上で排列できるようです。
前装用硬質レジンに光重合が出る前は加熱重合タイプでした。その当時からイソシット材はあり、前装用として使用していました。クロマシットという商品名でオペークで1度加熱重合し、全て築盛してから再度加熱重合するものでした。重合も6気圧で120度の熱を専用釜でかけるというものです。一気に重合するので重合収縮がネックでしたが、築盛終了してから重合するので色調を確認できるのが便利でした。
フィラーで硬くするハイブリッドレジンの様ではなく、ベースのマトリックスレジンを良い状態で硬くしてあるので、イソシット材は口腔内での変化が緩やかだと感じています。
色調
今まではPEシェードとクロマスコープシェードで表記されていました。2B/210など例にすると、2BがPEシェードで210がクロマスコープシェードです。
これからはS PEシェードとなるそうです。従来のPEシェードとも異なるので変換表から選ぶ必要があります。これが今回のリニューアルで一番影響ある事でしょうか。
今後イボクラールビバデントのオリジナルシェードがどうなってゆくのかわかりませんが、クロマスコープシェードは無くなってゆくようです。結局はVITAのA-Dシェードが根強いのかもしれませんね。
メーカー曰く、「臼歯といえども、審美にもこだわり前歯からの歯頚部ラインを調和させて、S PEシェードになり、ナチュラルな調和がより改善されました。」そうです。
だったら発売されているS PEシェードガイド欲しいかな・・・と思ってカタログ見たら1諭吉。うぅ〜ん、だったらよく出る形態で何色か人工歯揃えておこうかなぁというところです。
社名入りの営業車でお越しいただきました。
個人的にイボクラールビバデント社は好きな会社なのでグッズを集めています。(笑)
あるのはUSBメモリーとかキーホルダーぐらいですけど・・・
昔グッズのカタログがあって自転車やシャツ、帽子や文具などが載っていました。直接本社に連絡したことがありましたが、残念ながらなしのつぶてでした。orz